糖尿病を予防するためには食事と運動が大切

糖尿病 予防

 

厚生労働省が行っている国民健康・栄養調査結果によると、2012年の時点で糖尿病の有病者数というのは約950万人に上っているということが明らかになっています。この糖尿病有病者数は5年に一回推計をしているのですが、2007年に行った調査から比べると約60万人増えたということです。

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成人の男性のうち約27.3%、女性は約21.8%が糖尿病か糖尿病の可能性が否定できない糖尿病予備軍となっています。
糖尿病予備軍と言われている人は実は2007年の推計から比べると220万人減少したようです。

 

糖尿病予備軍の人が減ったのは、健康診断において特定健診が実施されたり、健康指導などの効果が発揮されてきたからと言えるようですが、どのような指導が実際には行われているのでしょうか?
この指導内容を知ることによって、糖尿病予防にとって大切なことを知ることが出来るのではないでしょうか?

 

大切なのは食事と生活習慣の見直し

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糖尿病の予防のための健康指導というと、多くのケースで栄養指導が行われ、日々に食生活に注意することを勧められると考える人が多くなります。
ですが、糖尿病予防の健康指導では、実は食事と生活習慣の見直しについて指導を行うケースが多くなっています。

 

一番大切になるのは当たり前ということが出来ますが、食べ過ぎないことになります。
食事、特に炭水化物などの糖質の摂りすぎは血液中のブドウ糖を増やし、血糖値を挙げてしまう原因となってしまいます。
お腹いっぱい一回の食事でたくさん食べるという食事よりは、腹八分目くらいの食事を行い、おなかがすいたら少しの間食をとるようにすることで、急激な血糖値の上昇を抑えることが出来ます。

 

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食事の中で、一日350g以上の野菜を摂取し、特にその中でも緑黄色野菜を120g以上摂取するようにすることで、糖尿病のリスクを下げる効果を得ることが出来ます。

 

これはイギリスで行われた研究の結果でもわかってきています。
イギリスの医学誌である「ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル(British Medical Journal、BMJ)」に2010年に発表されたカーター氏の論文によると、緑黄色野菜の中でも特に緑色の葉物野菜には抗酸化物質とマグネシウムを多く含み、緑色の葉物野菜を積極的に摂取することで糖尿病予備軍の人の糖尿病リスクが減少するということがわかったそうです。

 

どうして緑色の葉物野菜を摂取すると糖尿病リスクが減少するのかというと、別の研究になりますが、メキシコのデュランゴ研究所のロメロ氏の研究グループの研究では、糖尿病予備軍の状態であればマグネシウムを摂取することで血糖値が改善することがわかり、さらに日本の九州大学のチームが行った健康診断の結果の追跡調査では、マグネシウムの摂取量が148.5mg以下の摂取量が最も少ないグループに比べると、マグネシウムの摂取量が増えるほど糖尿病のリスクが下がり、インスリン抵抗性の人でも、マグネシウムの摂取量が増えることで糖尿病の予防効果が高い可能性もあるということが示されています。

 

食物繊維についても血糖値の急上昇を抑えることができ、糖尿病改善につながることが、慶應義塾大学大学院の渡辺教授や、スイスのローザンヌ工科大学の研究チームが解明されています。
食物繊維を摂取することで肝臓から腸に胆汁酸というものが分泌されますが、この胆汁酸が糖尿病の改善が期待できるとうことです。

 

ただ、緑色の葉物野菜や食物繊維をたくさん食べればいいということではありません。
その他の栄養素についてもバランスよく摂取し、決まった時間にゆっくりと噛んで食事をとるということが大切になってきます。

 

決まった時間に食事をとるということは、規則正しい生活を送るということにつながってきます。生活習慣を見直して、規則正しい生活を送ることは、実は体内リズムを整え、肝臓での糖代謝を促し、インスリン抵抗性が高まることを防ぐことができるということにつながってきます。

 

2014年に富山大学大学院医学薬学部の笹岡教授と恒枝教諭らの研究グループが行ったマウスの実験によって、脳内物質のオレキシンが正常に働き、血糖値を大幅に下げるということが証明されています。

 

ただ、規則正しくても毎日夜食を食べたり、夕食の時間を遅くするなど食事の時間を乱してしまうと、体内時計も乱れてしまます。体内時計が乱れることで肝臓での糖代謝の機能に異常が起こり、糖尿病のリスクが高まりますので、夕食を遅くに取りすぎないようにすることはとても大切です。

 

糖尿病予防には運動も大切なポイント

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規則正しい生活を送り、過食を避けたとしても、糖尿病のリスクが高くなってしまう方もいます。
その多くは運動習慣がない方です。
糖尿病は食事の量に原因があるケースが多くなりますが、同時に運動不足によって消費カロリーが少ないことでリスクが高まることも分かっています。
摂取したブドウ糖の量が、消費するブドウ糖の量よりも多ければ、当然血液中にブドウ糖が余ってしまい糖尿病のリスクが高まります。
運動をすることで消費するブドウ糖の量を増やしてあげることで、糖尿病のリスクを下げていくことが出来ます。

 

では、いつ、どのような運動をすればいいのかということになりますが、がむしゃらに運動を行えばよいというわけではありません

 

糖尿病の予防には、食後血糖値の急上昇を抑えるということが大切になっってきます。この食後血糖値の急上昇を抑えるためには、食後1時間以内に10分程度のウォーキングなどの有酸素運動を行うことが最も効果的になります。

 

糖尿病予備軍と言われている人の中には、多くのケースで体重が標準を超えているいわゆる肥満状態になっています。
ジョギングやサイクリングなどの運動の場合には、消費エネルギーは多くなりますが、同時に関節を痛めてしまう危険性が高まるため、ウォーキングなど軽い有酸素運動がお勧めになってきます。
ある程度運動習慣がつき、筋肉がつき、さらに体重が落ちてきたら、テニスやゴルフといったゲーム性がある運動を取り入れていくことはおススメできますが、最初は長く続けることが出来身体に負担がかからないウォーキングがお勧めになってきます。毎日でも続けられる運動を行うことが糖尿病予防には大切になってきます。

 

また、食後の血糖値は食後約60分ほどでピークに達しますが、食後60分以内に運動をすることでこのピークの血糖値を抑え、食後血糖値の急上昇を抑えることが出来ます。
そのため、インスリン抵抗性が高まるリスクが減り、糖尿病の発症を予防することが出来ます。

 

糖尿病の予防のためには、食後60分以内に10分以上のウォーキングなどの軽い有酸素運動を取り入れることはとても重要ということになります。

 

実は睡眠もとても大切です

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バランスが取れた適度な量の食事を規則正しいリズムでとり、さらに食後60分以内に10分以上の軽い有酸素運動を取り入れることで糖尿病の予防には効果的ですが、実は睡眠をしっかりととることもとても大切になっています。

 

睡眠を取ることで一日の疲れをしっかりとリセットし、心と体の疲れをいやすことが出来ます。
糖尿病のリスクはストレスによっても上がりますので、しっかりと心と体の疲れをいやし、ストレスを貯めないようにしていくことが大切です。

 

糖尿病 予防食後のウォーキングが血糖値をどのくらい下げるかはこちらで紹介しています。